中央図書館大人のためのおはなし会 第68回 2026年10月
2026年10月16日(金)は、世田谷区立中央図書館大人のためのおはなし会でした。
9月の長雨がやっと終わり、秋らしい爽やかな日が続くようになりました。当日は会員以外に3名の聞き手がお見えになり、おはなしを楽しんでいただきました。
「ふしぎな大かぼちゃ」貧乏なお百姓の男が、となりの長者から粟の種を借りるが、長者は意地悪で種を炒って貸す。もちろん粟の芽は出ないが、代わりに大かぼちゃが成り、中から祭囃子が聞こえて大評判になる。貧乏な男は金持ちになり、羨んだ長者には貸しただけの炒った粟の種が戻る。 金持ちの長者をやっつけ、庶民がスカッとするおはなし。
「飴つくり音五郎の笛のしらべ」は、世田谷代田の昔話です。飴職人の五郎は名人音五郎とも呼ばれ、近隣の村にも稽古に出向くほどの祭りばやしの笛名人です。飴つくりも笛も自然に逆らわずに、本物を追い求めるすがすがしい男の生き様のおはなしでした。
「ブケッティーノと鬼」イタリアの昔話です。ブケッティーノは自分の小遣いで植えたイチジクを鬼に狙われます。初めはうまくかわしているが、鬼に捕まり袋にいれられ家に連れていかれそうになります。途中で機転を利かせてうまく立ち回り、鬼をやっつけます。
「月の夜ざらし」庄屋の一人娘のおまぁが、月の光を浴びて作り上げた着物を夫に着せ掛け、夜神のお供にしてしまう。何とも不穏なおはなし。夫婦の相性って分からないものですね。
「お月さま」と「月を射る」は両方とも、月のない真っ暗闇の国から話が始まります。
グリムの昔話では、4人の若者が旅の途中で夜を照らす光る玉を知り盗み持ち帰ります。その4人は死んだ時、それぞれの持ち分を持って葬られますが、死者の国が明りで大騒ぎになってしまいます。聖ペテロが死者を墓に戻し、月を天に掲げて万人のものにします。聖者が出てくるという西洋的な終わり方でした。
「月を射る」中国の話では、突然岩のようなごつごつしてギラギラ燃える月が現れます。ヤーラとニーオの夫婦の努力で、やわらかな清い光を地上に投げかける丸い月になります。その二人が月の中に居てあの影になっているという、東洋的な結末のお話でした。
☆プログラム☆
ふしぎな大かぼちゃ -日本の昔話-
「かもとりごんべえ-ゆかいな昔話50選-」
稲田和子編 岩波書店
お月さま-グリムの昔話-
「完訳グリム童話集-決定版-7」
野村泫訳 筑摩書房
飴つくり音五郎の笛のしらべ -世田谷の昔話-
「せたがやの民話」櫻井正信文 世田谷区区長室広報課発行
ブケッティーノと鬼 -イタリアの昔話-
「子どもに語るイタリアの昔話」
剣持弘子訳・再話 平田美恵子再話協力 こぐま社
月の夜ざらし -日本の昔話-
「読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話下」
松谷みよ子著 筑摩書房
月を射る -中国の昔話-
「おはなしのろうそく27」君島久子訳 東京子ども図書館
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