大人のためのおはなし会第46回 2025年1月
2025年1月17日(金)は,「おはなしたまごの会 大人のためのおはなし会 第46回」でした。
いつもの会場の「玉川ボランティアビューロー」がバザー準備のため利用出来ず、会場を「上野毛地区会館」に変更したので、ご迷惑をかけたお客様もいました。2名のお客様が来て下さいました。
代表の新年のあいさつの次に、♪手遊び「正月3日のもちつきは」をしました。返し手のしぐさをしてから、つき手と2人息を合わせて、おもちをつき上げました。
「おはなし」の最初は「鳥のみじい」。おじいさんが珍しい言葉といい声で鳴く鳥を飲み込んでしまいました。へそから出てきた尻尾を引くと腹の中から良い声が聞こえてきます。欲張りじいさんは出てこない「おはなし」なのですっきりと楽しく聞き終えられます。
イギリスの昔話「ものぐさジャック」は、やっと働く気になったジャックが、仕事のお礼のお金は川に落とすし、壺のミルクはポケットに入れてこぼすし、チーズは頭にのせて溶かすし。最後はロバを肩に担いで笑わらなかった娘を笑わし、めでたく結婚して幸せになるお話。なんともユーモラスなジャックの姿が語りからあふれてきました。
創作「ぜつぼうの濁点」は「ぜつぼう」の「ぜ」についていた濁点が、主の嘆きは自分せいと思うようになり、ひらがなの国の「や」行の町へ。誰ももらってくれず、大きな「おせわ」に沼に投げ込まれます。やがて「きほう」になると、濁点は「ほ」にくっつきます。ユニークなお話の顛末に引き込まれました。
休憩の後はお正月らしく「一で糸屋のおまきさん」。華やかな看板娘10人が並んで2部の開始です。
「かしこいグレーテル」はグリムの昔話。なんともバイタリティー溢れる料理女のグレーテル! ご主人の招待客ために鶏を2羽焼くのですが、料理をしながら葡萄酒をグイと飲み、とうとう2羽とも鶏を平らげ、それでも機転を利かせてお客を追い払ってしまうのですから。痛快なグレーテルがお話から立ち上ってきました。
『「がみがみシアール」と少年』。羊飼いの老人ダン・シアールと少年ネッドはいつもケンカばかり。ある吹雪の夜それとは知らず介抱されたネッドと、介抱したダン。お互いの瞳の中に見つけたものが、二人を結びつけて行きます。ダイナミックで丁寧な語りが老人と少年の世界を見事に伝えてくれました。
☆プログラム☆
♪わらべ歌「正月三日のもちつきは」
鳥のみじい -日本の昔話-
「子どもに語る日本の昔話2」 稲田和子・筒井悦子著 こぐま社
ものぐさジャック -イギリスの昔話-
「イギリスとアイルランドの昔話」
石井桃子編・訳 J・D・バトン画 福音館書店
ぜつぼうの濁点 -創作-
「ゆめうつつ草紙」 原田宗典著 幻冬舎
- 休憩 -
♪東京の手玉唄「一で糸屋のおまきさん」
「おはなしのろうそく20」 東京子ども図書館
かしこいグレーテル -グリムの昔話-
「子どもに語るグリムの昔話2」佐々梨代子・野村泫訳 こぐま社
「がみがみシアール」と少年 -創作-
「ムギと王さま」(ファージョン作品集3)
エリナー・ファージョン作 石井桃子 訳 岩波書店
次回の「大人のためのおはなし会」は、2025年3月21日(金)予定です。
会場は、「玉川ボランティアビューロー」です
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