大人のためのおはなし会 第8回
10月10日(金)は、抜けるような秋空に恵まれ、遠方からお越しいただいた方、また、ちょっと立ち寄ってくださった方まで沢山の方々をお迎えして、私たちのおはなしを聴いていただくことができました。
オープニングはお月さまの話題から始まりました。10月8日は満月で皆既月食の天体ショーがありました。十五夜は実は旧暦の8月15日の月のことで、今年はスーパームーンで9月8日に大きな満月を見られる予定でしたが、残念ながら大雨になってしまいました。翌日の十六夜の月は堪能できました。
おはなし会は、“とんと昔があったげど” 「風の神と子ども」で始まりました。好奇心旺盛で果物に目がない子どもたちは、いたずら南風に誘われて、長~い尻尾に乗って、行きはよいよい、帰りは怖い。でも北風のお陰で無事に村に戻ることができました。
次の「アディ・ニハァスの英雄」は、楽しいエチオピアの昔話です。大真面目な12人の男たちの言葉に皆さん大笑いでした。はたして英雄はいずこに!!!
「ちいちゃい、ちいちゃい」は、言葉の面白さと薄気味悪さが混在するおはなし。
「魔法使いのチョコレート・ケーキ」は、魔法使いとしては気の良い、友だちが欲しくてたまらない魔法使いが、長い年月作り続けるチョコレート・ケーキと木のために作る肥料ケーキがでてくる、とっても心がほっこりするおはなしでした。
おはなしの「魔法使いのチョコレート・ケーキ」の後は、本物のチョコレート・ケーキが登場!!!
休憩時間に、手作りのチョコレート・ケーキと紅茶をいただきました。
「三枚のお札」は、この季節にピッタリのおはなし。栗拾いに出かけた小僧さんが出会ったのは山姥、三枚のお札の力を信じつつお寺に逃げ帰り、和尚さんに助けられました。類似のお話がいろいろありますが、いつ聞いても楽しいおはなしです。
「とめ吉のとまらぬしゃっくり」は、創作ですが昔話の雰囲気をもっています。覚えるのは難しいですが、聴き手はたっぷり楽しめて満足できるおはなしになりました。
「天のかみさま金んつなください」福島弁で語られました。あれ、どこかで聞いたことがあると思いつつハラハラドキドキ、三人兄弟の愛や絆が強く感じられるおはなしでした。
おはなしを聞くくと気分が爽やかになり、落ち着くような気がします、参加された方にも同じ気分を味わっていただくことが出来ましたならば嬉しいです。
当日は、会員と聞きにいらして下さった方との26年振りの再会というサプライズもありました。集って下さった方々との出会いに感謝いたします。
☆プログラム☆
風の神と子ども ―日本の昔話―
「おはなしのろうそく 9」 稲田和子再話 東京子ども図書館
アディ・ニハァスの英雄 ―エチオピアの昔話―
「山の上の火」 クーランダー,レスロー文 渡辺茂男訳 岩波書店
ちいちゃい、ちいちゃい ―イギリスの昔話―
「イギリスとアイルランドの昔話」 石井桃子編・訳 福音館書店
魔法使いのチョコレート・ケーキ ―創作―
「魔法使いのチョコレート・ケーキ」 マーガレット・マーヒー著 石井桃子訳 福音館書店
―休憩―
三枚のお札 ―日本の昔話―
「おはなしのろうそく 5」 東京子ども図書館編 東京こども図書館
とめ吉のとまらぬ しゃっくり ―創作―
「くしゃみくしゃみ天のめぐみ」 松岡享子作 寺島龍一画 福音館書店 天のかみさま金んつなください ―日本の昔話―
同名絵本 津谷タズ子再話 梶山俊夫画 福音館書店
次回の「大人のためのおはなし会」は2015年1月9日(金)の予定です。