中央図書館大人のためのおはなし会 第64回 2026年2月
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更新日:1 時間前
2026年2月20日(金)は、世田谷区立中央図書館「大人のためのおはなし会」でした。
あちらこちらから梅の便りが届く中、初参加のかたを含め5名のお客様にお越しいただきました。
今回のテーマは「数の世界」、バラエティーに富んだユニークなおはなしが揃いました。
最初のおはなしは、日本の昔話「かしこいわらし」。ここに登場する数の世界は、「1から10」までの数の数え方。賢いと評判のわらしこをお城に呼んだお殿様が、「1つから9つまでは【つ】が付くのに、10(とお)はなぜ【つ】が付かないのか?」とわらしこに問いかけました。すると、わらしこは、「もともと10個あった【つ】が、5が【つ】が2つ欲しいと【いつつ】になったことで、10は使用できる【つ】がなかった」と回答し、褒美をもらって帰りました。その後も、お殿様はさらにわらしこの賢さを知ることに!
次のおはなしは「アナンシと五」でジャマイカの昔話。登場する数字は、魔女の名前「五」。なんと、自分の名前が嫌い過ぎる魔女は、「五」と言ったものが死んでしまう呪いをかけたのです。アナンシはこの呪いを利用してごちそうを得ようと、市場につながる道ばたにサツマイモの山を置き、通りかかった動物にその個数を数えてもらうという手口を思いつきます。アナシンは、「一、二、三、四、五」と数えたあひるの奥さんやうさぎの奥さんが呪いで死ぬや否や平らげてしまいます。次に通りがかったのは、ハトの奥さん。でも、なんだかアナシンが思うように進みません。さて、その結末は…!?
3つめの「まのいいりょうし」は、数がいっぱい出てくる日本の昔話。まず、主人公の名前が百一(ひゃくいっ)つぁん。この百一つぁんが鉄砲をかついでかも撃ちに行った時の、とてつもなくラッキーなエピソードが描かれています。なんと、鉄砲一発撃っただけで、カモ15羽、25本の山の芋、大きなキジの卵を10個、このほかにもまだまた沢山!!思いがけない大漁話に、会場に笑みがこぼれます。
4つめの「四本目の足」は、神様が人や動物をこしらえた頃の日本の昔話。登場する数は、足の本数です。当時三本足だった犬が、「猫やねずみのように四本足になって走りまわりたい!」と、神様に「足が1本余っていたら付けてほしい」とお願いしたところ、神様はその願いを叶えようと試みますが、次々動物たちに断られてしまいます。そこで神様が、「おーい、誰か足を一本返してくれないか~!」とみんなに呼び掛けたところ、四本足を持つ【四徳】が一本返してもいいと名乗り出ました。そこで、神様は【四徳】の行為を労い【五徳】の名前を授け、犬にその足を調整して付けました。その後、四本足になった犬が心がけていることとは…!?
5つめは、「天からふってきたお金」はトルコの昔話。お金の数がポイントとなる頓智の効いたおはなしです。主人公のホジャが、中庭でアラーの神に「999クシュルではなく1000クシュルちょうどお授けください」と大声で祈っていたところ、隣家の大商人ディン・ベイが999クシュル入った袋をホジャに向かって2階からも投げます。するとホジャは、「神様、あなたは数を間違えたのですね。いつでもいいので1クシュルお返しください」と、999クシュルを自分のものにしました。それを見たディン・ベイは「それはわしのお金じゃ!」と怒り心頭!しかし、どちらも自分のお金だと主張して譲りません。そこで、ふたりは裁判所へ行くことに。いったいどんな判決が下されたのでしょうか!?
ラストの「妖精の丘が燃えている」は、アイルランドの昔話。数は登場人物の人数です。ブラケット島に【一軒】だけある家に、男とおかみさんと息子の【三人の家族】が暮らしていました。ある日、本土に食べ物を取りに行った男と息子が嵐で戻れずにいた夜に起きた、【一人】で島にいるおかみさんと【三人の妖精】をめぐるおはなしです。おかみさんのもとに現れたのは、仕事を手伝う代わりに夜食をごちそうするよう迫る三人の妖精。おかみさんがなんとか切り抜けたものの、居座っている妖精に困ってしまったおかみさんを助けてくれたのは、井戸の中から聞こえたおっかさんの助言でした。おっかさんに言われた通り、「火事だ‼火事だ!」「妖精の丘が燃えている!」と怒鳴ると、妖精たちは足早に家から出ていきました。その後、だまされた!と知った妖精たちが戻って来た時のために、おっかさんから授けられた策とは!?
テーマ:数の世界
☆プログラム☆
かしこいわらし -日本の昔話-
「かたれやまんば 第5集」 藤田浩子の語りを聞く会編・発行
アナンシと五 -ジャマイカの昔話-
「子どもに聞かせる世界の昔話」矢崎源九郎編 実業之日本社
まのいいりょうし -日本の昔話-
「子どもに語る日本の昔話3」稲田和子・筒井悦子著 こぐま社
四本目(しほんめ)の足 -日本の昔話-
「かたれやまんば 第1集」 藤田浩子の語りを聞く会編・発行
天からふってきたお金 -トルコの昔話-
「天からふってきたお金」
アリス・ケルジー文 岡村和子訳 和田誠絵 岩波書店
妖精の丘が燃えている -アイルランドの昔話-
「子どもに語るアイルランドの昔話」
渡辺洋子・茨木啓子編訳 こぐま社
次回は、2026年4月17日(金)予定です。
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