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中央図書館「学びのプレゼン&永江朗氏講演会」 2017年1月

 2017年1月21日(土)は、世田谷区立中央図書館主催の「学びのプレゼン&永江朗氏講演会」が、世田谷区教育センター「ぎんが」で開催されました。

 「おはなしたまごの会」の鈴木有子さんと尾崎か代さんが、「『おはなし会』のための「おはなし」の考察-イギリスの昔話&日本の昔話-を発表しました。

A. イギリスの昔話「スワファムの行商人」と日本の昔話「みそ買い橋」-その出自と伝播-        鈴木有子                   

1.『スワファムの行商人』と『みそ買い橋』の驚くほどの類似性はなぜか、調べる。

    松村武雄が『スワファムの行商人』を翻訳(1920年頃) 他2点

    柳田國男が『民間伝承』(1939年)、『昔話覚書』(1943年)に入れる。

2.『スワファムの行商人』の源を調べる。

  源は、イラクの法官タヌーヒーの逸話集『悲しみのあとの喜び』(10世紀)の中にある一篇の物語。

3.東方伝承

   アラブ世界 『千夜一夜物語』

   ペルシャ世界 『精神的マスナヴィー』(13世紀の神秘主義詩人ルーミーの一大詩集)

   トルコ世界 『四十人の大臣の物語』

4.ヨーロッパへの伝承

  『橋の上の宝の夢』(『ドイツ伝説集』第212番グリム兄弟 1816年 )他2点

    ヨーロッパの名だたたる橋で広範に広まった。ドイツで26か所51話、 ヨーロッパで47か所、113話。

5.アラブ世界とヨーロッパの違い

  夢の交換場所 アラブ世界では、モクス。ヨーロッパでは、橋。

  宗教色は、アラブ世界では濃く、ヨーロッパでは、薄い。

6.日本での翻案

  『橋の上の宝の夢』(グリム『ドイツ伝説集』)から巌谷小波が翻訳。  

  『貧乏してのち、また金持ちになった富人の話』(『千夜一夜物語』)から、森田草平による『一つの夢』がある。

  『スワファムの行商人から翻訳されたものを小林幹が翻案したのが噌買橋』

      今では秋田、宮城、山形、福島、新潟、岐阜、岡山、徳島、香川、長崎で語られている。

B .「おはなしをえらんでテキストを整える」-日本の昔話「なら梨とり」をえらんでテキストを整える-   尾崎か代                                                 

1.昔話の専門家の言葉

  小澤俊夫氏 「昔話は、語り手が伝えてきたもので、語り手、再話者によって違い、たくさんのバージョンがある。」

  松岡享子氏 「伝承の語り手」ではない現代の語り手は、「良いテキストに頼って、自分のスタイルを作る」

2. 資料を探す: データベース検索「ならなしとり」「やまなしとり」「やまなしもぎ」計28件 絵本以外は目次からヒット

3. 11点に絞り、各資料の傾向を見極め、内容寄せをする

4. 語り易いようテキストを整える: 昔話として押さえる点、好み 等

* 3回の繰り返し ・末子成功(成長譚) ・聴いて楽しい(擬音語、歌) * 納得のいく内容 ・語りに要する時間

  上記の件を考慮し、オーソドックスなテキストを採用することにしました。

     「なら梨とり」  おはなしのろうそく6 東京子ども図書館編 東京子ども図書館出版

まず、語り易い「ですます調」のテキストを土台にしました。 そして、次の2点に着目してテキストを整えました。

 ① 三本の笹が一声に「いけっちゃがさがさ、いくなっちゃがさがさ」と鳴るのでは、間違っても無理ないなぁと感じていましたので、「真ん中の笹が行けっちゃがさがさ」「右と左の笹がいくなっちゃがさがさ」と鳴っていました、とはっきり表現しているテキストからこの部分を採用して変えました。

 ② 昔話は3回の繰り返しのリズムも大事ですから、ホップ・ステップ・ジャンプのリズムをはっきり出すために、2番目の次郎の部分もきちんと語りたいと思い、他のテキストから補いました。

 このようにして、私が覚えられる8分程度に納め、自分の「なら梨とり」のテキストにして語ることにしました。

☆プログラム☆

学びのプレゼン発表

「ハンデによる館変え方をすこし変えて目標達成しやすくするための方法」        (たざわりいこ)

「馬櫪神(ばれきしん)について」                                  (奥山民生)

「図書館資料を使った調べ学習」                                 (鷗友学園教諭)

「『おはなし会』のための「おはなし」の考察         (おはなしたまごの会 鈴木有子・尾崎か代)

講演会

テーマ「図書館の本で調べる」 

               講師:永江朗氏 (フリーライター)

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