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大人のためのおはなし会 第22回 2018年9月

 2018年9月21日(金)は、玉川ボランティアビューローでの「大人のためのおはなし会第22回」でした。

 前日からの雨が続き、朝から20℃を切る肌寒い雨の日になりました。そんな中、図書館でチラシを見て面白そうと思い、来てみました、と言う方がお二人も。5周年記念おはなし会もいらして下さった方や、休憩の時に、出典を一冊一冊手に取って、目を通していた方などが参加してくださいました。

 ご挨拶の折は、ちょうど24日(月・振替休日)が、今年の十五夜なので、「月について」マイヤース景子から話しがありました。

 「月」と言えば、どんな音楽が思い出されるでしょうか?クラシック音楽では、ベートーベンの「月光」やドビュッシーの「月の光」、ポピュラーでは、「ムーン・リバー」や「ムーンライト・セレナード」、日本の曲では、「荒城の月」や、「月の砂漠」、わらべ歌の「月」や「うさぎ」でしょうか?

 「荒城の月」の作曲者は瀧廉太郎ですが、彼の没後、山田耕作が編曲しています。皆さんが歌っているのは、どちらでしょうか?♪「春高楼の花の宴」の「はなのえん」の「え」の4分音符の音を半音下げたのです。その一音で、劇的に日本の曲らしくなったというのです。皆さんで歌っていただきました。

 それから、「荒城の月」の荒城とはどこのお城だったのでしょうか?作詞をした土井晩翠は仙台の出身なので青葉城、若い時に訪ねた会津若松の鶴ヶ城、滝廉太郎が幼い頃に過ごした九州・大分県竹田市の岡城、と諸説あるようです。日本の名曲「荒城の月」は、歌う人がそれぞれに「高楼の城と名月」をイメージして歌い継がれることでしょう。

 秋にちなんで、♪「柿、柿、なんぼ、柿、なんぼ」は、、ペープサートの柿を一つずつ出していきました。5つ出した後は、「一人の客が柿、食った」で、柿を一つずつ隠し、5人が食った後は、「美味しかった~!」。

 「三まいのヘビのは」は、蛇が残した3枚の葉で生き返った妻は、次には夫を亡き者に。夫も3枚の葉で生き返り、人の命を探った妻には報いがくだると言う勧善懲悪のおはなし。

 「岩じいさん」は、働き者の弟は、おじいさんに似た岩から袋いっぱいの銀をもらい、なまけ者の兄は真似を欲を出して、岩じいさんの口に手が挟まったきり3年も。お嫁さんが苦し紛れで歌った歌で、兄は救出され、逃げ帰り二度と戻りませんでした。

 「三人兄弟」は、岩手の昔話を方言で語りました。三人兄弟は修行に出て、太郎は山姥に仕え「わら人形」をもらい、二郎は刀使いに、三郎は弓引きに。一年後、太郎はわら人形に助けられ、金持ちになって家の跡を取りました。

 ♪「一で糸屋のおまきさん」は、和紙で作られた姉様人形10体が、一人ずつ登場。「一で糸屋のおまきさん」、「二は煮しめ屋のかずこさん」~「十は数珠屋のたまこさん」で、10人の看板娘を歌いました。

 「月の夜ざらし」は、婿取りした娘は婿さんが疎ましくなり、山の婆さまを訪ねる。満月の夜に、繭から糸を取り、布を織り、月に晒し、着物に仕立てその着物を婿に着せろ、と教えられる。それまで誰にも知られてはならぬ、と。そして・・・。満月を待って長い年月を掛けた娘の執念を、福島弁で語りました。

 「三つのねがい」は、瀟洒なフランスの昔話。仙女が与えてくれた三つの願いの内、一つ目の願いは、奥さんがうっかり発した「1mものソーセージ」に。 怒った旦那さんは、うずらのように可愛らしい奥さんの鼻に・・・。可笑しいやら気の毒なような、身につまされるおはなし。

☆プログラム☆

♪柿、柿、なんぼ、柿、なんぼ -わらべ歌-               

 三まいのヘビのは -グリムの昔話-                   

    「よみきかせおはなし名作2」 千葉幹夫編著 成美堂出版

 岩じいさん -中国の昔話-                     

    「子どもに聞かせる世界の民話」 矢崎源九郎編 実業之日本社

三人兄弟 -日本の昔話-                       

    「日本昔話百選」 稲田浩二・稲田和子編著 三省堂

            -休憩-

♪一で糸屋のおまきさん -東京の手玉唄-  

     「おはなしのろうそく20」 東京子ども図書館

 月の夜ざらし -日本の昔話-                   

    「かたれやまんば 第2集」 藤田浩子再話 藤田浩子の語りを聞く会編、発行

 三つのねがい -フランスの昔話-                   

 「フランスのむかし話」(偕成社文庫) 榊原晃三訳 偕成社

次回の「大人のためのおはなし会」は、2019年1月18日(金)予定です。

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