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中央図書館大人のためのおはなし会第48回 2023年6月

  • mslib2014
  • 2023年6月22日
  • 読了時間: 3分

 2023年6月16日(金)は、世田谷区立中央図書館「大人のためのおはなし会 第48回」でした。

 梅雨入りしましたのに、久しぶりにお日さまが見えて、明るい日になりました。

 お客さまは、遠く世田谷区外からもお出でいただいた11名の方々でした。テーマは、「道具」でした。どんな「道具」の昔話が語られたでしょうか?


 「たわしの神様」は、奉公人があまり働かず、物を粗末にするお屋敷あったそうでした。道具の神様たちが寄り集まり、そのような屋敷は燃やしてしまえと決めましたが、「たわしの神様」は、そこの女中が「たわし」を大事に扱ったとのことで、反対し難を逃れることが出来ました。その女中は、幸せになったことでした。

 「ガチョウおくさんのおふろ」は、ガチョウおくさんが、たらいを用意してお風呂に入ろうとしています。でも何かが足りないのです。何度も何度も何が必要なのか?確かめましたが、分かりません。困惑したガチョウおくさんの様子は、軽妙な語りで聞き手の笑いを誘いました。とうとうお終いに、通りかかったアヒルさんに確かめてもらいました。何が足りなかったのでしょうか?

 「気のいい泥棒」は、四国の昔話で、道具はひしゃくでした。「ひしゃく」を持った泥棒が、壁穴からまずはひしゃくを差し入れたところ、家主に見つかり、がんじがらめにされました。真っ暗河原を三途の川や地獄と思ったり、蓮池を極楽と勘違いしたりで、そのままお寺に住んで、箒でお掃除をしてくらしたそうな。

 「こなべどん」は、ドイツの昔話。貧しいお婆さんは、「こなべどん」で薄いスープしか作ることが出来ませんでした。食べた後には、その「おなべどん」をきれいに洗って窓辺で乾かしました。すると、「こなべどん」は、コロコロ転がって、市場に行って、豆、肉など美味しいものをいっぱい持って来てくれました。それから長者から金貨を山盛り。欲を出したおばあさん、「こなべどん」を良く洗いもせず、「もっと持ってこい〜」と言ったら、「こなべどん」は、どっかに行ってしまい、二度と帰って来ませんでした。

 「茂吉のねこ」は、酒飲みの鉄砲撃ちの茂吉と小さな三毛猫が迷い込んだ「ばけものづくしの野原」での出来事が語られました。暗がりの中、赤い火、青い火となって「たあらん、たあらん」と踊るばけものは、茂吉と猫を「殺すべし」と叫びます。茂吉の鉄砲が火を吹き、辺りは静かになり闇になりました。次の朝に、「ばけものづくしの野原」には、村の人たちが捨てた古道具が散らばっていました。


テーマ : 道具


☆プログラム☆


たわしの神様 -日本の昔話-                  

「女の子の昔話-日本につたわるとっておきのおはなし-」

中脇初枝再話 唐木みゆ画 偕成社


ガチョウおくさんのおふろ -創作-                  

「おはなしのろうそく15」」 

M.C.ポッター作 竹中淑子訳 東京子ども図書館編、発行 


気のいい泥棒 -四国の昔話-           

「松谷みよ子の本8 昔話」 松谷みよ子著 講談社


こなべどん -ドイツの昔話-                      

「世界のむかしばなし」 

瀬田貞二訳 太田大八絵 のら書房


茂吉のねこ -日本の昔話-                   

「松谷みよ子の本6 昔話」 松谷みよ子著 講談社

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