大人のためのおはなし会 第39回 2023年5月
2023年5月19日(金)は、玉川ボランティアビューローで「大人のためのおはなし会 第39回」でした。
5月には珍しい真夏日の続いた後に、急に気温が下がって、今にも冷たい雨が降りそうな不安定な空模様の日になりました。
そのような中、12名の方々が参加され、会員も含めると20名を越える人たちが集まりました。5月8日に新型コロナの感染対策が解禁になり、多くの方たちにご参加いただけるようになりました。
語り手も聞き手もマスクは着用しての「おはなし会」は、しばらくは続ける予定です。
初めのご挨拶は、初夏にふさわしい「ところてん」についてでした。どうして、「ところてん」は、漢字では「心太」と書くのでしょうか? 食べ方は、一本箸で? お味付けは? 起源は? 皆さま、首をかしげながら、考えてくださいました。
「ざしき童子のはなし」は、宮沢賢治の不思議な世界を味わいました。「ざわっ〜、ざわっ〜」の帚の音が耳に残り、家替えをする「ざしきぼっこ」が渡し船に乗っている姿で見えるようでした。
「三つの金曜日」は、トルコの昔話。毎週金曜日には、モスクの説教壇でアラーの神の話しをしなければならないホジャは、話すことがないこともあるのです。そんな時にホジャは何を話したのでしょうか?苦手な金曜日をどう乗り越えたのでしょうか?
「瓜こひめこ」は、瓜から生まれた「うり姫」はあまんじゃくにだまされ窮地に。烏の歌う歌で救われ殿様にお嫁入り出来ました。うり姫の機を織る「トンカラリ」の音と、烏の歌が心地よく響きました。
「ヤギとライオン」は、南米・トリニダード・トバゴの昔話。自分が美味しいお肉と気が付いたヤギが、ライオンから逃げ出すには、どんな手を使ったのでしょうか? ヤギの奏でるバイオリンと歌が楽しいスリル満点のおはなしでした。
「山姥どんの仲人」は、福島の語り手「佐久間クラ子さん」からの再話です。心優しい男に恩義を感じた山姥が、お大尽の娘を嫁にと籠ごと落としていきました。二人は気が合ってめでたしめでたし。福島弁が耳に優しいことでした。
イタリアの昔話「リンゴ娘ニーナ」は、リンゴの籠に入れられてお城にやられたニーナが、難問を解いて幸せにになる「おはなし」。妖精モルガンがクッションを踏んでいる間、お城の王子はタンスに閉じ込められています。ニーナは難問を解き、モルガンからッションを取って来ると、王子は無事に戻りニーナと結婚しました。機知に飛んだ勇気あるニーナを楽しみました。
☆プログラム☆
ざしき童子のはなし -創作-
「なめとこ山のくま(宮沢賢治童話全集6)新装版」
宮沢賢治著 岩崎書店
三つの金曜日 -トルコの昔話-
「天からふってきたお金」
アリス・ケルジー文 岡村和子訳
和田誠絵 岩波書店
瓜こひめこ -日本の昔話-
「おはなしのろうそく12」
須藤早苗再話 東京子ども図書館編、発行
- 休憩 -
ヤギとライオン
-トリニダード・トバゴの昔話-
「子どもに聞かせる世界の民話」
矢崎源九郎編 実業之日本社
山姥どんの仲人 -日本の昔話-
「新しい日本の語12 佐久間クラ子の語り」
日本民話の会編 小野和子責任編集 悠書館
リンゴ娘ニーナ -イタリアの昔話-
「子どもに語るイタリアの昔話」
剣持弘子訳・再話 こぐま社
次回の予定は、2023年7月21日(金)です。
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