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大人のためのおはなし会第37回 2023年1月

 2023年1月20日、今年初めての「大人のためのおはなし会」を玉川ボランティアビューローで開催しました。

 冬晴れの暖かい日で、8名のお客様がいらしてくださいました。

 マイヤース景子のご挨拶は、わらべ歌「餅っこ焼いて」から始まりました。聞き手の皆さまにもご一緒にわらべ歌を歌って手遊びをしていただきました。

 このコロナ禍の中、私たちの会は、「おはなし会」をお休みせざるを得ない時期もありました。昨年初めにようやく図書館での「おはなし会」を再開出来るようになりました。マスクを着けての「おはなし会」です。

 子どもたち、特に乳幼児たちは、大人の真似をしたり、模倣することで学びます。マスクを着けていると、顔の表情が読み取れず、特に口の動きから言葉の学習が出来ません。マスクに隠れて感情を伝えることが出来ず、それは、集団生活の中のコミュニケーション能力の発達にも関わってきます。

 この3年間、マスク生活を強いられ続けてきた子どもたちの成長を憂います。そのためにも、子どもたちとわらべ歌を歌う時、せめて目だけでも、手だけでも大きな動きで伝えたいと、大袈裟なくらい大きな動きをしているのです。早くマスク無しの生活になるよう願っています。


 最初のおはなしは松谷みよ子さんの昔話「ねずみにわとりねこいたち」。

 お正月にお餅を食べたくなった4匹は、2階にあるお供え餅を階段に並んで協力しながら運びます。小さいお餅はうまく運べたのですが、大きなお餅はなかなかうまく運べなくて、ごろんと転がってしまいました。それでも、何とか運べて雑煮や安倍川餅、きな粉餅、お汁粉にしておいしく食べました、めでたしめでたし。シャレのきいた4匹の会話が面白いおはなしでした。

 次のおはなしも日本の昔話「十二支のはじまり」。

 神様が元旦に早く来たものに一年づつ年をやろう、とおふれを出してそれぞれの動物が出かけて行く干支のいわれのおはなし。12匹と猫までは良く知られていますが、最後にもう一つ、おふれを聞けなかったイタチを可哀想に思った神様が、毎月最初の日を「ついたち」にしたエピソードが出てきます。なるほど〜と、皆さん頷いていました。 

 次はグリムの昔話「ホレおばさん」です。

 継母にいじめられた姉娘は糸紡ぎを探しに井戸の中に飛び込みます。そしてホレおばさんのもとで雪を降らせる手伝いをして働き、金の雨が降ってきて幸せになるおはなし。ドイツでは雪が降るとホレおばさんが羽布団をふるっていると言われていて、寒い冬にぴったりのおはなしでした。


 休憩のあとは、

 ♪東京の手玉歌「一で糸屋のおまきさん」をしました。

 二で煮しめ屋のかずこさん、三で魚屋のたいこさん〜と和紙でできた可愛いい紙人形を一つずつ出して、一から十まで歌いました。お正月らしい数え歌を皆さんと一緒に楽しみました。


 四つめのおはなしは日本の神話「イナバノシロウサギ」です。

 美しいイワナガヒメの所へ求婚に行く兄達と、その荷物を持たされた末弟のオオナムジは、浜でワニに皮を剥がれたウサギと出会います。兄達はイジワルをしてもっと酷くしてしまいますが、オオナムジが助けます。ウサギは、実は神様でオオナムジがイワナガヒメと結婚すると予言します。やがて出雲を収める立派な神、大国主命が若い頃のとても良く知られている神話です。神様を身近に感じる新年、そして、卯年にぴったりのおはなしでした。


 次のおはなしは日本の昔話「ねずみのすもう」です。

 貧乏なじいさんの家のやせねずみが、長者どんの家の肥えねずみと相撲をとると負けてばかり。それを見たじいさんは力餅をついてやせねずみに食べさせると強くなり、たまげた肥えねずみが餅をもらい、かわりに長者どんの銭金を持ってきて金持ちになるおはなしです。「でんかしょ!でんかしょ!」のかけ声が面白く、じいさんばあさんと一緒に2匹のねずみを応援したくなりました。


 最後のおはなしは「ぽけっとや その3」です。

 静かな雪の日、ハリネズミが森の中で開いているお店屋さん「ぽけっとや」にタヌキの子がやってきます。ズボンのポケットがほつれたので直してもらいに。でもそのポケットには迷子のノネズミが入っていました。丁寧にちくちくかがってもらい、タヌキの子はまた雪の森へ。正しいポケットの使い方とは?2匹の可愛いい会話にとても優しい気持ちになるおはなしでした。

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