中央図書館「大人のためのおはなし会 第15回」 2017年8月
2017年8月18日(金)は、世田谷区立中央図書館「大人のためのおはなし会 第15回」でした。
8月に入ってから、野菜の生育が危ぶまれるほど雨続きの日々でしたが、当日は久しぶりに晴れ、20人を超す大勢の方に、おはなしを聞いていただくことができました。
いつもの様に、マイヤース景子先生が、今回のテーマに掛る寸話をされました。
まず、皆さんは「おにぎり」と「おむすび」のどちらを使いますか? それは、どのような形でしょうか?の問いかけから始まりました。
「おむすび」は『古事記』にある、造化三神の中の「神産巣日神(かみむすびのかみ)」によります。神の名に含まれる語「産巣日(むすび)」が起源と言われています。
日本は、多神教で自然の場所や物に神が宿るとされて、その神々を神社や社を建てて信心しています。山々にも社を建て、供え物をしています。命の糧のお米も供えられ、その時に、全能の神である「神産巣日神」にあやかろうと「おむすび」を、神聖な山の形(三角形)にして供えたのでした。
「おにぎり」は、江戸時代から庶民の間で使われ出したと言われています。
昔話は、ほとんどが自然の場所で「おはなし」が展開します。そのような場所には、神宿ると思うと、私たち昔話を語る者は、さらなる深い思いで、語れるのではないでしょうか?
今回は5つの国の昔話で、自然(山里、山、川、海、樹木)のおはなしを楽しんでいただきました。
☆プログラム☆
やまいっぱいのきんか -中国の昔話-
同名絵本 君島久子訳 太田大八絵 童話屋出版
ヒマラヤのふえ -インドの昔話-
同名絵本 A.ラマチャンドラン作 木島始訳 木城えほんの郷
犬と猫とうろこ玉 -日本の昔話-
「おはなしのろうそく15」 稲田和子再話 東京子ども図書館
-休憩-
ミミズの船出 -日本の昔話-
「8月のむかし話」谷真介編・著 金の星社
メロウ -アイルランドの昔話-
同名絵本 せなけいこ再話・絵 ポプラ社
悪魔(サタン)の木 -フランスの昔話-
「フランスのむかしはなし」 榊原晃三訳 偕成社(文庫)
次回は2017年10月20日(金)の予定です。