top of page

大人のためのおはなし会 第41回 2023年9月

 2023年9月15日(金)は、玉川ボランティアビューローで、「大人のためのおはなし会第41回」でした。

 この日は、朝から曇り空で今にも雨が降りそうなお天気でした。そのようなお天気の中、大人のためのおはなし会が初めてという方も含め6名のお客様がいらしてくださいました。

 まずは、マイヤース景子先生からご挨拶があり、先月8月の2回の満月についてお話しでした。1回目は2日でした。2回目の満月はブルームーンと呼ばれるのですが、この日の満月は今年一番大きいのでスーパームーンでした。それで、31日の満月はスーパーブルームーンだったのです。次は5年後の2028年とのこと。わらべ歌「お月さまえらいのう」を歌って昔のお月見を味わいました。

 最初の語りは、千葉に伝わる「證誠寺の狸ばやし」です。秋の月夜のこと、證誠寺の和尚さんは外が騒がしいので起き出すと、賑やかなお囃子と共に100匹以上の大狸と小狸が自分の腹を叩いて歌い踊っているのを見ます。和尚さんもつられて出ていってしまい、一緒に雨戸を叩いて歌を口ずさむと大狸と競争に。それが四晩続いて大狸は腹の皮が破れて死んでしまい和尚さんは手厚く供養したというおはなし。♪「しょじょ寺のぺんぺこぺん おいらの友だちゃ どんどこどん」の楽しい歌が耳に残ります。

 二つ目のおはなしも日本の昔話「やまんばのにしき」。ある夜、村の空に、「ちょうふくやまのやまんばが、子どもを産んだで餅ついて持ってこい、持ってこねば食い殺すぞー」と大きな声が響き渡りました。だが、餅をついても持って行く者がいない。村人は相談して力自慢の若者二人とばんば一人が行くことになりましたが、怖くて若者は途中で逃げてしまいます。ばんばがやっとこさ辿り着くとそこにはやまんばとでっかい赤ん坊ガラがいました。ばんばが21日手伝いをするとやまんばは不思議な錦を土産にくれます。そして村人が風邪をひかずまめに暮らせるようにしてくれた、というおはなし。ばんばの勇気と、赤ん坊ガラの豪快さと、怖くないやまんばが心に残りました。

 3つ目のおはなしはロシアの昔話「魔法の馬」です。重い病気になった父親が3人の息子に一人ずつお墓にパンを運ぶように頼み死んでしまいます。怖がりやの兄たちは、末っ子のイワンに代わりに行かせますが、イワンは言いつけを守ったので、魔法の馬を呼ぶ唱え言葉を教わります。イワンは魔法の馬の耳を通り抜けて立派な若者になりお姫様の婿選びに挑み見事にお姫様と結婚し幸せになったというおはなしです。長いおはなしでしたが不思議でドラマチックな展開にみなさん聞き入っていました。

 休憩の後は、グループゲーム「ライオン狩り」をしました。リーダーの言葉と身振りを繰り返して童心たちに帰って楽しく遊びました。

 最後のおはなしは、日本の昔話「仙人のおしえ」です。若者が目の見えない母親の病いの治し方を仙人に聞きに旅に出ますが、途中長者と百姓と大蛇に会い質問を預かります。やっと仙人に会えるのですが、3つの問いだけ答えると言われ、若者は母の病いの事は訊かずに他の答えを持ち帰ります。大蛇からもらった蛇骨石に触ると母の目が治り、長者の娘の婿になり幸せに暮らした、というおはなしです。蛇骨石や千両箱など仙人の答えが、とても不思議なおはなしでした。


☆プログラム☆

 

「舌切りすずめ(語りつぎたい日本の昔話 7)」

小澤昔ばなし大学再話研究会再話

小澤俊夫監修 小峰書店

  

やまんばのにしき -日本の昔話-                     

「やまんばのにしき(日本昔ばなし)」

(ポプラポケット文庫)

松谷みよ子文 梶山俊夫絵 ポプラ社


魔法の馬 -ロシアの昔話-                     

「ロシアの昔話」 内田莉莎子訳 福音館書店

  

- 休憩 -

      

グループ遊び「ライオン狩り」                  

「おはなしのろうそく17」

松岡享子作 東京子ども図書館編・発行


仙人のおしえ -日本の昔話-                       

「ねずみのもちつき(日本の昔話5)」

おざわとしお再話 赤羽末吉画 福音館書店

Comments


Follow Us
Search By Tags
  • Facebook Classic
  • Twitter Classic
  • Google Classic
bottom of page