大人のためのおはなし会 第40回 2023年7月
2023年7月21日(金)は、「大人のためのおはなし会 第40回」でした。
梅雨明けのないまま猛暑の日が続き、当日も朝から30℃越えの蒸し暑い日になりました。
会場が変更になりました。いつもの会場の「玉川ボランティアビューロー」が、空調設備の不具合で利用不可のため、急遽「上野毛地区会館・第1会議室」になりました。
変更をお知らせ出来たかった方々は、閉館している「玉川ボランティアビューロー」から、「上野毛地区会館・第1会議室」へ車でピストン送迎いたしました。車には乗れないというお一人は15分の坂道を歩かれ、もうお一人は、残念なことに今回は不参加ということで帰られました。本当に申し訳ないことで、お詫び申し上げます。
今回は、「三人語り」の会になりました。会員三人が、それぞれに選んだ二つの「おはなし」を語り、「わらべ歌」を参加者と一緒に楽しみました。二つの長い「おはなし」を、「おはなし会」で語る経験は、三人とっては初めてのことで大きなプレッシャーだったことでしょう。
参加者の皆さまがそれぞれの「おはなし」を聞かれて、相づちを打ってくださったり、笑ったくださったり、と楽しそうな様子でしたので、三人とも、とても語りやすかったと、満足気のお顔でした。聞き手有っての語り手を実感したことでしょう。
詩「落ち葉」は、「人の耳には ただ『かさっ…』としかひびきませんが・・・」と語りました。まど・みちおさんに聴こえた「落ち葉」の響きは、まどさんの紡いだ言葉になって、私たち一人一人の人生を思い出させました。
「カジカ屏風」は、破産寸前の長者が、手放す予定の杉山で蛙に助けられる「おはなし」。蛙たちが屏風の絵になり、声まで出て評判に・・・。福島弁の心地良い響きが耳に残りました。
「黒いお姫さま」は、ドイツの昔話で、お姫様は自分の死を予言して、真っ黒になり墓石の中へ。この呪いは、正直なものにしか解けないとのことで、羊飼いが難題を乗り越えお姫さまを救い出し、幸せになりました。黒いお姫さまとイメージするだけで、恐ろしいこと満載でした。
♪わらべ歌「ほたるこい」は、2つの「ほたるのわらべ歌」と「ほ〜、ほ〜」の3部合唱で歌い、楽しみました。
「ヤギとライオン」は、「トリニダード・トバゴの昔話」で、ライオンとヤギの食うか食われるかの攻防を、バイオリンを弾きながらの歌を歌って楽しみました。
「トウモロコシどろぼう」は、トウモロコシ泥棒を捕まえた末息子の成功譚。優しくしてもらった蛙が、願いを三つも叶えてくれるという大らかなメキシコの昔話でした。
「三つのオレンジ」は、オレンジの中から生まれる王女を求める王子と、王女になり済ました魔女の「おはなし」。鳩に変身させられた王女の歌で、呪いが解け幸せになりました。この歌がいつまでも心に響きました。
☆プログラム☆
- 三人語り -
詩「落ち葉」
「こんなにたしかに-まど・みちお詩集-」
まど・みちお著 理論社
カジカ屏風 -日本の昔話-
「新しい日本の語り12 佐久間クラ子の語り」
日本民話の会編 小野和子責任編集 悠書館
黒いお姫さま -ドイツの昔話-
「黒いお姫さま」 ヴィルヘルム・ブッシュ採話
上田真而子訳、編 佐々木マキ絵 福音館書店
- 休憩 -
♪わらべ歌「ほたるこい」
ヤギとライオン -トリニダード・トバゴの昔話-
「子どもに聞かせる世界の民話」矢崎源九郎編 実業之日本社
トウモロコシどろぼう-メキシコの昔話-
「子どもに聞かせる世界の民話」矢崎源九郎編 実業の日本社
3つのオレンジ -イタリアの昔話-
「子どもに語るイタリアの昔話」剣持弘子訳・再話 こぐま社
次回の予定は、2023年9月15日(金)です。
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