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中央図書館 大人のためのおはなし会 第55回 2024年8月

 2004年8月16日(金)は、世田谷区立中央図書館「大人のためのおはなし会」でした。

 当日は、非常に強い勢力の台風号が接近して激しい風雨の予報の中、5名の方にお運びいただきました。夏休み中なので、いつもの「おはなしのへや」は子どもたち専用になり使えず、大きな講堂「銀河」での開催になりました。

 「ぶったたきと半ごろし」は、親切心から泊めてくれた茶店夫婦の会話を聞き、言葉のままに受け取った旅人が、慌てふためくという、その土地ならではの言葉を楽しむ昔話。ぶったたきはうどん、半ごろしはぼたもち、でした。語り手は茨城の言葉が日常に出てくるほど、このおはなしを好きになって語りました。

 「宝化け物」 地中に埋まったままのお宝が、使って欲しいと化け物になって出てきて存在を知らせようとしますが、なかなか果たせません。武者修行中の侍によって、やっと存在が明かされて救われます。化け物と壺の精が踊ったり、侍が化け物の真似をしたりと、楽しい展開があります。皆が幸せになるおはなしでした。

 「物語のふくろ」は、袋に閉じ込められたお話が、閉じ込めた子どもに復習を企てる無気味なおはなし。忠義な召使いの機転で事なきを得ました。おはなしは次々に語り伝えなければいけませんね。

 「じいよ、じいよ」は、本当にゾッとするおはなしでした。夫婦仲が良いことは素晴らしいですが、亡くなってからもこの世に未練を残すとは、こういうことでしょうか。

 「明かりをくれ」は、生前に立てた誓いを遂げられず毎夜出てくる幽霊の願いを、7人の男兄弟が、勇気ある行動で叶えてあげます。皆が満足する結末を迎え、聴き終わった後ほっとするおはなしでした。

 ゾクゾクしながらも楽しいおはなしがあり、不思議なおはなし、ホッとするおはなし、様々な怖いおはなし、最後におまけのおはなしもあり、聴き手の皆様に楽しんでいただけましたでしょうか。

 

☆プログラム☆

テーマ「怖いおはなし」


ぶったたきと半ごろし -茨城の昔話-

 「読みがたり 茨城のむかし話」茨城民俗学会編 日本標準

宝化け物 -日本の昔話-

 「こどもに語る日本の昔話3」稲田和子・筒井悦子著こぐま社

物語のふくろ-朝鮮の民話-

 「ネギをうえた人-朝鮮民話選-」(岩波少年文庫)

  金素雲編 岩波書店

じいよ、じいよ -日本の昔話-

 「舌切りすずめ(日本のむかし話)2」青い鳥文庫

  松谷みよ子 講談社

明かりをくれ! -スペインの昔話-

 「おはなしのろうそく30」松岡享子訳 東京子ども図書館

くらーいくらい おはなし ―創作―

 同名絵本 ルース・ブラウン昨 深町眞理子訳 祐学社

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