中央図書館大人のためのおはなし会 第54回2024年6月
2024年6月21日(金)は、「世田谷区立中央図書館大人のためのおはなし会」でした。
朝から土砂降りで、気温も前日に比べぐっと低くなりました。足元の悪い中、栃木県からお越し下さった方もあり、18名参加のおはなし会になりました。
今日のテーマは「変化」でした。私たちの会も、4名の新しい会員を迎えることが出来ました。活性化され、より良い変化が期待できそうです。
「にげだしたこもんさん」 美しいこもんさんは、大蛇に魅入られて危ういところを、おばあさんの忠告を思い出し、その危機から逃れます。おどろおどろしい話になるところを、語り手の明るい声とリズムで楽しいおはなしになりました。
「若返りの臼」は、若返りたいけれど、これまでと全く同じ人生は繰り返したくないという、聴き手のみなさんの笑いを誘う内容でした。
「団十郎閻魔」閻魔さまは、浄玻璃の鏡に行者(亡くなった人)の生前の行いを映して、天国行きか地獄行きかの判定をしているそうだ。さて、役者の団十郎が亡くなり、その行いを鏡に映したところ、さまざまな役が映し出される。役者という仕事を知らない閻魔さまに説明するために、閻魔様の衣装と行者の白い行衣を取り換えて演じてみせると、団十郎行者の役者ぶりが本物の閻魔さまに見えて、入れ替わってしまったそうな。閻魔さまの判定の話は他にもありますが団十郎が、出てきてクスっと笑う楽しさがありました。
「おばあさんのひっこし」住んでいる家が傷んだので、おばあさんは引っ越しを決めます。一緒に住む二匹の猫、ろば、牝牛の皆が気に入る家を求めて4回も引っ越しをします。そして4回目に皆の希望通りの家を見つけました。それはきれいにペンキを塗り替えた元の家でした。おばあさんは、引っ越しし旅行を楽しみました。
「七わのからす」は、グリムの昔話の中でも良く知られているおはなしです。健気な妹がからすに変えられた兄さんたちを救おうと旅に出ます。さまざまな困難に打ち勝って、兄さんたちの呪いを解くことに成功して、兄妹皆で家に帰ります。聴き手はハラハラドキドキしながら妹の旅に付いて行き、最後はホッと息をつきました。
☆プログラム☆
逃げだしたこもんさん -日本の昔話-
「読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話上」
松谷みよ子著 筑摩書房
若返りの臼 -創作-
「針穴つばき ―村田厚子再話集―」
リヒャルト・レアンダー作 村田厚子再話 成文社
団十郎閻魔 -日本の昔話-
「かたれやまんば番外編1」
藤田浩子の語りを聞く会編・発行
おばあさんのひっこし -創作-
「愛蔵版おはなしのろうそく 8赤鬼エティン」
E・ベッカー作 東京子ども図書館訳・出版
七わのからす -グリムの昔話-
「グリムの昔話 1野の道編」
乾侑美子訳 童話館出版
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